2004年11月26日

動脈硬化と関連する病気3:高脂血症

その3―高脂血症: 

健康診断をすると総コレステロール、中性脂肪、善玉コレステロールであるHDL、悪玉コレステロールであるLDLのデータが記載されていることと思います。動脈硬化は血液中の脂質が高い活性酸素によってさびた(酸化された)LDLを食べた細胞が血管壁に沈着し、内腔が狭窄しておこるとされており、LDLが高いと動脈硬化をおこし易いと考えられています。発生要因は油の多い食事あるいはカロリーの多い食事が原因となる場合、体質的に上昇し易い人がいるようです。
さらに、ストレスが三大疾病いずれの病態も悪化させると考えられていますが関与の程度は数値化されていません。 
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動脈硬化と関連する病気2:糖尿病

その2ー糖尿病  

糖尿病はその名前からは尿に糖がでる病気ということになりますが、正確にいえば血液中の糖の値、これを血糖と呼びますがこの血糖が通常よりも常に高い状態であることが糖尿病の本質です。人間の体内のシステムは血糖を上昇させる様になっています。これは長い歴史の中で獲得した機能であり、本来獲物を獲ることが出来ないときでも脳に必要なエネルギーを送るために血糖を一定以上に保つためのシステムなのですが、現代の日本では飢餓の状態になることはまれで、血糖の上昇はむしろ健康には不利となってしまいました。
血糖が高すぎると血液は高度に酸性になり、生命の危機に瀕します。また、慢性に血糖が高いことで細胞を構成するたんぱく質が変性し細い血管・神経等を侵すのです。糖尿病の発生要因としては80%が肥満を改善すれば治るとされていますが、最近は1-2合の飲酒で血糖が下がりにくくなることも指摘されています。
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動脈硬化と関連する病気1:高血圧

「動脈硬化」は本来ゴムホースのような弾力性をもって全身に血液を送っている血管が、様々な老廃物がたまったり変性をおこして硬く、もろくなり詰まりやすくなったり切れてしまったりする状態です。結果として重要な内臓への血液の供給が絶たれて障害をおこします。ポピュラーで、生命に関わる大きな3つの疾患について原因や予防を考えてみましょう。 

その1−高血圧

高血圧症は患者さんも多く、ご自身あるいは身近な方のどなたか「血圧の薬を飲んで」いらっしゃるのではないでしょうか?そのいっぽうであまり病気の実態は良く理解されておらず「血圧が高いと(いわゆる"低血圧”に比べて)元気なのだ」という勘違いや「血圧が高いとどうしていけないのか」という質問にもよく出会います。
血圧とは『血液を体の隅々に届ける力の強さ』ですから、必要以上に高ければ、血液を送り出す心臓にいらぬ負担がかかり、受け止める血管のほうも傷んでしまうことになります。高血圧で血管につねに強い力がかかっていると、負けじと血管の壁が厚く、硬くなってきます。このため弾力性が失われてゆきます。さらに圧力に耐えかねて傷が出来、これを修復するとさらに壁が厚くなり中は狭くなってしまいます。これは高速を通るトラックが道路を傷めるので上からセメントをかけて補修することをイメージすればわかりやすいでしょう。 
高血圧はまれな病気の症状の一つで出ることもありますが、大部分はいわゆる体質的なものです。片方の親に高血圧があると子供の3人に1人は高血圧、両親が高血圧だと子供の2人に1人は高血圧になるといわれています。それでは予防できないのでは?と思われますが、塩分制限など生活習慣の改善だけでもかなりの効果があります。本態性高血圧の60%が塩分制限に改善するといわれています。
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2004年11月15日

こころの疲れ〜うつの自己診断法

うつと言うのはこころの風邪と言われているほど非常に身近なものです。これは現在のストレス社会だからということもありますが、今まであまり認識されていなかったということもあるでしょう。うつになる前にその傾向があることを自覚すれば、風邪の初期のように比較的回復は簡単です。おかしいと思ったら早めに対処しましょう。うつの兆候を見つけるチェックリストをご紹介します。

うつの傾向を見つけるチェックリスト
□落語や漫才を見ても笑えない
□活力がない
□決断力がなくなった
□何事にも興味がでない
□寝つきは良いが夜中に眼が覚める
□朝は気分が悪いが夕方になると元気がでる
□人嫌いになった、周囲から孤立している
□ふと死を考えることがある
これらがひとつでもあったらうつの予備軍と考えなければなりません。
うつの兆候があったら可能ならまず休むことです。そして、病院・医院にて気軽に相談することです。自分自身でも解決できないことはないのですがすぐには何とかしにくいのです。良い抗うつ薬が開発されたことによりうつによる自殺はかなり減少しています。繰り返しますがおかしいと思ったら気軽に医師してください
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ストレスとは

ストレスとは何らかの刺激で生体におきた反応のことで人間はストレスなしでは生きていけません。これは密室に数日間ヒトを閉じ込めた実験でわかっています。ですからストレスと一口に言っても良いストレスと悪いストレスがあるのです。大リーグで活躍中のイチローは記録を目指すことで自分にストレスを与え、動機付けをしているそうです。記録への挑戦こそがプロ選手としての醍醐味で、あと何本というプレッシャーもある意味楽しみの一つとなっているのかもしれません。

睡眠不足、アルコール、過緊張などは過度のストレスであり有害と思われます。逆に良いストレスは気持が良い。気持が良いとα波が出る、従って体に良いということになります。
ストレスの種類には以下のものがあります。
1.物理的(騒音、暑さ寒さなど)
2.化学的(たばこ、酒、化学物質など)
3.生物的(花粉、細菌、ウィルスなど)
4.心理的(上司、同僚、姑など)
5.社会的(仕事上の責任、家庭内問題など)

気温などはヒトが本来もつ恒常性維持で対処できますがストレスが重なると対応は無理かもしれません。そこで悪いストレス状態のチェックをして見ましょう。
□怒りっぽく腹が立つことが多い
□においに敏感である
□眠れないことがある
□胃腸の調子が悪い
□首や背中がこっている
□人間関係でギクシャクしている
□楽しいことが少ないと感じる
□体に力が入っている
□感動しなくなった
□便秘と下痢を繰り返す
□疲れ易い
これらのことがあったら悪いストレスがあると考えられ、何らかの対処が必要かと思われます。
posted by Dr.イチロー at 15:24| Comment(0) | ■心の健康について